Beautyコラム:第7回 冬場の肌トラブルの大きな原因は「乾燥」2
野﨑ドクターのビューティーコラム第7回
冬の乾燥に負けないために皮膚科専門医が肌乾燥のメカニズムを解説!Part2
皮膚科専門医、野﨑Dr.によるビューティーコラム。前回に引き続き「乾燥」について、予防やケアについて教えていただきます。
Q:マスクを外すシーンが増えてきましたが、乾燥による肌荒れが気になります。今日から始められるスキンケアについて教えてください。
Answer:スキンケアの基本は、洗顔・保湿、そして栄養バランスの良い食事などに気を配ることが大切です。特に冬は乾燥しやすい季節のため、セルフケアだけでは難しい場合があります。その際は、美容医療の専門的なノウハウでサポートします。お肌も心もワントーン明るくうるおいいのある毎日を送ってみませんか。
洗顔料はよく泡立て、やさしく洗い摩擦レス
健やかな肌を保つには、正しい洗顔が大切です。市販の洗顔料を使うなら、乾燥肌の人は、洗浄力がマイルドな敏感肌用や子供用の洗顔料を使うのがオススメ。たっぷり泡立てた洗顔料を肌に当て、なでるようにやさしく洗いましょう。毛穴の汚れを取りたいからと洗顔ブラシを使いすぎると、毛穴が開いたり、肌荒れや乾燥を引き起こしたりと、肌トラブルの原因にもなります。ご自身の肌に合った使用頻度で、過剰な刺激を与えないよう注意してください。
たっぷり保湿で、お肌のうるおいキープ
洗顔後の保湿化粧品については、一概に高い商品が良いとは言い切れません。高価な化粧品を規定量より少なく使用するのなら、手ごろなものを惜しみなくたっぷりと使用した方が保湿対策につながります。たっぷり手に取り、“顔に手形を付ける”ように肌の奥に保湿成分を入れ込むことをイメージしながら擦らないよう意識して塗るようにしてください。また、シートマスクを使われる方も多いですが、マスクが乾燥するまで放置すると、肌の水分が奪われ乾燥してしまうので逆効果です。シートマスクが乾燥する前にはずし、お顔に水分の蒸発を防ぐ乳液などをたっぷり塗ってください。
バランスが良い食生活で、体の内側からキレイに
食事は栄養バランスの良いメニューを意識し、足りない部分はサプリメントで補うのがオススメ。肌の表面(表皮)を整えるなら、亜鉛、ビタミンD、ビタミンAの摂取を心掛けましょう。コラーゲンなどで構成される肌の内側(真皮)を整えるなら、タンパク質、ビタミンC、鉄が良いでしょう。
ですが、これらはあくまでも食事を通して摂取することで体や肌に良い働きを行うものなので、「体に良いなら肌に塗っても良さそう」と、化粧品原料規格をクリアしていない食品を体に塗るのは危険です。例えば、肌にオリーブオイルを塗ったり、キュウリやレモンの輪切りをのせたりするのも、肌には悪影響です。食物アレルギーになるリスクや、太陽光などに当たると肌にとって悪影響になる成分が含まれていることがあり、皮膚の炎症を引き起こす恐れがあります。
美容医療で、乾燥に負けない理想の肌へ
肌が乾燥してハリが失われると、シワができやすくなり老け顔に見えてしまいます。美容医療(自由診療)では、健康的な素肌になるための最適なアプローチを提案します。例えば、肌のモチモチ感やトーンアップを目指す方に用いられる「エレクトロポレーション」は、通常のスキンケアでは到達できない肌の奥深くに、高分子の美容成分を電気の力を用いることで浸透させる施術メニューです。1回30分程度、月2~4回程度の施術が目安。針を使わずダウンタイムもほぼないので、エステの延長線感覚で利用される人が多くいらっしゃいます。
また、顔のシワやフェイスライン、口元、首の横シワなどは、加齢とともに増える悩みのひとつです。ヒアルロン酸をダイレクトに注入する「ボライト」は、肌の保湿力をアップし、シワを目立たなくさせることができます。個人差はありますが1回の注入で約9カ月程度キープでき、少ない施術回数で長期間の効果が期待できます。
冬の美肌を保つには「乾燥対策」が欠かせません。今回ご紹介した方法は、ちょっとした生活習慣の見直しや、心がけで実践できることばかりです。美肌を保つことは簡単ではありませんが、年齢を重ねても自分に自信を持ち続ける源にもつながります。
また美容皮膚科は、ニキビ跡、アトピー性皮膚炎など保険診療でコントロールできない皮膚疾患の治療にも対応しています。当院では、皮膚の構造・メカニズムを熟知した皮膚科専門医が、メスを使わない美容医療で、さまざまな“肌の悩み解消”をサポートします。
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公開日2023/12/20