楽天G・中川氏インタビュー
政策を「伝える」から「続く行動」へ。
官公庁連携を担う〝実装支援〟の専門チーム
政策を社会に届けるには、制度設計や周知にとどまらず、生活者の行動が変わり、その効果が継続する状態をつくることが欠かせない。
楽天グループ㈱ 地域創生事業 共創事業推進部 パブリックアカウント課は、官公庁・独立行政法人との協働を専門に担い、施策の実行と検証、改善までを支援してきた。
官公庁にとっての政策実現パートナーとして、同課はどのような価値を提供できるのか。
楽天グループ㈱に官公庁専門チームを立ち上げた中川卓哉氏に話を聞いた。
地域創生事業 共創事業推進部
シニアマネージャー 中川 卓哉氏
2008年に楽天入社後、広告事業にて多様な業種業態の顧客を担当。
その後、2017年に官公庁専門チームを立ち上げ、社会課題解決に向け、消費者・事業者・地域を巻き込んだ施策の企画・実行を担う。
2022年に地域創生事業へ異動、地域プロモーションからデジタルデバイド解消まで、多様なテーマで官民連携の取り組みを推進。
官公庁連携の専門組織として立ち上がった パブリックアカウント課
楽天グループの地域創生事業は、自治体との取り組みで培った官民連携の知見を基盤に、より広い政策課題へ対応領域を広げてきた。その中で官公庁との協働を専門に担う組織として設立されたのが、パブリックアカウント課である。「官公庁の取り組みは、企画して終わりではなく、実行・検証を経て、改善につなげるところまで求められます。」立ち上げに携わった中川氏はこう語る。少人数から始まった組織は、企画・IT・マーケティングなど多様な領域の知見を束ねる体制へと進化している。
「成果の見える化」と説明責任に耐える施策設計を支援
官公庁の施策では、社会的意義の大きさと同時に、施策の効果検証が強く求められる。
施策のデジタル化が進む中、生活者への到達や行動変容を可視化する視点も重要だ。
「〝何をやったか〟だけでなく、〝何が変わったか〟を説明できることが大切です。」そうした考えのもと、同課では目的を整理し、働きかけを設計。実施後は効果を検証し、改善につなげている。
施策のデジタル化が進む中、生活者への到達や行動変容を可視化する視点も重要だ。
「〝何をやったか〟だけでなく、〝何が変わったか〟を説明できることが大切です。」そうした考えのもと、同課では目的を整理し、働きかけを設計。実施後は効果を検証し、改善につなげている。

「楽天の強みを活かし、生活者の行動変容を後押しする
楽天グループには、1億以上の楽天IDに紐づくマーケティングデータと、70を超えるサービスがある。
生活のあらゆる場面で接点を持てることに加え、行動のきっかけとなるポイントの活用実績も蓄積されている。
これらの特徴は「生活者に近い接点があるからこそ、〝自然と行動を促す設計〟まで考えられるのが強み」と中川氏は表現する。
生活のあらゆる場面で接点を持てることに加え、行動のきっかけとなるポイントの活用実績も蓄積されている。
これらの特徴は「生活者に近い接点があるからこそ、〝自然と行動を促す設計〟まで考えられるのが強み」と中川氏は表現する。
施策を〝きっかけ〟に、公費を再投入せず効果が続く形へ
官公庁施策の難しさの一つは、予算が単年度で区切られやすく、取り組みが継続しづらい点にある。そこで重要になるのが、〝施策を実施した瞬間〟だけで終わらせず、その後も生活者の行動が続く仕組みをどう残すかという視点だ。
「単年度で終わらせず、〝続く行動〟を残せるかどうかが、これからの政策のポイントになると思います。」同氏の言葉の通り、同課が目指すのは、施策をきっかけに生活者の態度変容を促し、結果として継続的な行動が生まれる状態をつくることだ。
プラットフォーム上に取り組みが実装されれば、施策が終わった後も接点が残り、追加の公費を再投入しなくても効果が持続する可能性が期待できる。
分野を限定せず、政策テーマに応じた共創を広げる
同課が取り組むテーマは、環境、国産品振興、観光、食品ロスなど多岐にわたる。具体的には、環境省「デコ活」、消費者庁の「食品ロス削減実証」、林野庁「WOOD CHANGE(ウッド・チェンジ)」、農林水産省「農泊」など、各省庁の目的に応じた取り組みを推進してきた。
私たちは、生活者の行動変容まで見据え、実行と検証を積み重ねながら、政策を社会に根づかせる支援をしていきたい」。
このメッセージが示す通り、パブリックアカウント課は今後も、官公庁・独立行政法人とともに、政策を社会に実装するためのパートナーとして共創を進めていく。
当初4名で立ち上がった同課。現在では政策テーマに応じてグループ内の専門部署とも連携しながら、施策の実行と継続的な効果創出を支援するチームに成長した。
パブリックアカウント課の事例はこちら>>https://lien-web.net/empowerment-rakuten/
