【編集部日誌】鎌倉教場 流鏑馬神事に行ってきました
【編集部日誌】2023年7月16日(日)鎌倉市梶原大日本弓馬会 流鏑馬鎌倉教場
2023年7月16日に大日本弓馬会と文化庁・日本芸術文化振興会が主催する、「流鏑馬神事」が鎌倉教場で開催され、Lien編集部は招待を受け、取材に行ってきました。
晴天に恵まれた当日は、多くの来場者が見守る中、厳かに流鏑馬神事が執り行われました。
会場は多くの来場者で賑わっています。
武者姿の射手が、疾走する馬上から三つの的を射抜く「流鏑馬」は鎌倉時代から続く伝統武芸。間近で見るほど圧巻です。流鏑馬の語源は、「矢馳せ馬(やばせめ)」が転じたものだそう。その字句も「馬に乗って鏑矢を射流す」に由来するといわれています。この射術と馬術との結びつきは騎射と呼ばれ、最高の武芸とされていました。今回は寒川神社のもと、流鏑馬神事が執り行われました。
射手が居並ぶ姿は壮観
いよいよ 笠懸が始まります
間近で見ると、想像していたより、ものすごいスピード感。
見事に的を射抜いていきます。
騎射の流れを解説
馬は観客席から向かって左側の馬場本(スタート地点)から右側馬場末(ゴール地点)に走ります。
①素馳(すばせ)……矢を放たず馬を走らせ、馬を馬場に慣らせます。出場する全ての馬が走ります。
②奉射(ほうしゃ)……一の組(第一グループ)から1頭ずつ矢を放ちながら馬場を駆け抜けます。一の組の全頭が走り終わったら、向かって右側の馬場末からそろって歩いて戻ります。これを一の組が2回、二の組が2回、計4回行います。
③競射(きょうしゃ)……奉射の成績上位者が出場する腕比べ。一頭ずつ矢を放ちながら馬場を駆け抜けます。これを2回前後行い、最も多く的中させた射手が最多的中者となります。
鎌倉伝統文化の展示ブースでは流鏑馬に関するさまざま体験が
当日は流鏑馬神事のほか、流鏑馬の馬具弓具の展示や射手との交流会、馬とのふれあい体験に加えて、観世流能楽師・中森貫太氏(鎌倉能舞台)による「能装束」や鎌倉彫りなど伝統芸能の展示もありました。
公益社団法人 大日本弓馬会(鎌倉市)は鎌倉時代から800年以上にわたり継承されてきた日本が誇る伝統の流鏑馬、笠懸を後世に伝えることを目的に、流鏑馬の弓馬礼法を維持保存し、武家の古都・鎌倉から、その魅力を発信しています。今回行われた「流鏑馬神事」も同会が、文化庁・日本芸術文化振興会による「令和5年度 日本博2・0事業」の委託を受けて開催されたもの。今後も日本の伝統文化の発信を目的として、2025年度までの3年間で、国内外に流鏑馬の魅力を発信していきます。
私も間近で体感するのは今回が初めてでしたが、気迫あふれる伝統神事に圧倒されるとともに、たくさんの魅力を感じることができました。みなさんもぜひ、機会があれば実際に見てみてください。
大日本弓馬会では、恒例行事、特別行事を行っています。
神奈川県内で2023年度中に行われる行事は以下の通り。
人馬一体となった神事は心洗われます。一度は見学してみては?
9月19日(火) 寒川神社流鏑馬神事(寒川神社)
12月2日(土) 鎌倉教場流鏑馬神事(鎌倉教場 神奈川県鎌倉市深沢)
2024年1月3日(水) 川崎競馬場流鏑馬騎射式(川崎競馬場 神奈川県川崎市)
大日本弓馬会では流鏑馬の継承を目的として、「弓馬軍礼故実武田流」の習得も推進しています。伝統神事の継承に興味のある人は連絡してみては。
詳しくは>>>湘南ゆかりの伝統芸能にふれて、学んで、習得して の記事を読む
公益社団法人 大日本弓馬会 |
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鎌倉市御成町20-43 電話:0467-24-3600 |
公開日2023/07/25