湘南・鎌倉エリアのフリーペーパー
地元・おでかけ情報を発信する生活情報紙

Question.胃カメラ・大腸カメラ検査は 何歳から受けるのが理想的ですか?

Answer.

自覚症状のない人が初めて大腸カメラ検査を行うなら、統計上「40歳」が目安になります。40歳を過ぎると、胃がん・大腸がんに限らず、消化器系疾患の罹患率が上昇しはじめます。

大腸がんは50代から増加します。なので「好発年齢の少し前」が推奨タイミングといわれています。特に「大腸がん」は、大腸にできたポリープが長年をかけて育ち、やがて悪性化していくと考えられているので、ポリープの段階で見つけて切除することが、予防に直結するのです。

一方、胃カメラのベストタイミングは、ピロリ菌が疑われたら「すぐ」です。胃がんの原因のほとんどは、ピロリ菌感染によるものということが判明しています。加えて、除菌しても「約3分の1は胃がんのリスクが残る」こともわかっています。ピロリ菌の有無そのものが問われるので、健康診断などで「ピロリ菌検査」を積極的に受けてください。

続いて自覚症状のある場合です。症状の中身より期間の方が重要です。同じ症状が「2週間~1カ月」以上続いていたら、念のため、胃カメラ・大腸カメラを受けましょう。

なお、受診して出された処方薬では改善しなかった場合も同様です。ちなみに、ピロリ菌感染や自覚症状があった場合の胃カメラ・大腸カメラは保険適用になります。自覚症状がない場合でも自治体によってはドックや健診などの補助金が出ることもありますので活用しましょう。

40歳を過ぎて内視鏡検査を受けたことがない読者のみなさん。一度は胃カメラ・大腸カメラをお勧めします。

答えてくれたのは…
鎌倉逗子胃腸肛門内視鏡クリニック院長 道躰 幸二朗 先生

記事画像
東邦大学医学部卒業。東邦大学医療センター大橋病院などで内視鏡・肛門診療を中心に臨床経験を積み、2021年、「鎌倉逗子胃腸肛門内視鏡クリニック」を開院。趣味は海釣り、サッカー、スポーツ観戦

公開日2023/03/25

関連記事