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電気料金の高騰の理由を専門家が解説!今すぐに実践できる電気料金節約法

電気料金がひと月10万円超えも!?賢く備えて家計を節約しよう

世界情勢の変化や円安の影響による輸入燃料価格の上昇で電気料金が高騰する中、さらに電力大手5社が6月からの電気料金値上げを発表しました。消費者としては少しでも家計支出を抑えたいもの。そこで今回は、電気の専門家であり、湘南エリアで地球温暖化対策にも取り組む、フェリーズ・コンサル(株)代表取締役 小杉康寛さんに、電気料金高騰のしくみや、電気料金を抑える方法について話を聞きました。この機会に家計費の節約について考えてみませんか。

電気料金の値上げによる負担を少しでも抑える方法は?

▶編集部:電気料金の値上げが続く中で、電気料金を抑えていくためにはどうしたらいいのでしょう。

▷フェリーズ・コンサル(株)代表取締役社長 小杉康寛さん(以下小杉さん):まずは節電を意識した生活を心がけることです。

電気料金は、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金の合計で成り立っています(図1)。

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東京電力エナジーパートナー「電気料金の計算方法」より

基本料金以外は、電気の使用量を単価にかけて計算されるので、電気料金を節約するためには、いかに電気の使用量を減らすかが重要なポイントになります。北海道ではひと月10万円を超えたというニュースもありました。

家の中で電気を多く使っている電化製品のトップ3は、エアコン、冷蔵庫、照明(図2)です。

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全国地球温暖化防止活動推進センター「家庭における消費電力量の内訳」より

環境省の「家庭でできる節電アクション」によれば、夏にエアコンの設定温度を1度高くすると約13%、冬なら1度下げると約10%の消費電力の削減につながるといわれています。

省エネ性能に優れた家電製品に買い替えることも一つのアイデアですね。省エネ性能に優れている家電は、電気料金負担の軽減につながるからです。

もう一つが太陽光発電の活用です。太陽光発電で発電した電気は、エアコンや照明などの電気として使えるため、電力会社から購入する電気を減らすことができます。余った電気は電力会社へ売電できるので毎月売電収入を得ることもできます。

私も事務所兼自宅に、太陽光発電・電気自動車・V2Hを導入。昼間は発電した電気を家庭で使い、余った電気は電気自動車へ充電したり電力会社に買い取ってもらっています。また夜間は電気自動車に蓄えた電気を家庭で使用。天気がいい日は、一日の電気のほとんどを自給自足しています。

今注目されている太陽光発電のリースサービスとは?

▶編集部:しかし、太陽光発電設備には大きな先行投資が必要ですよね。

▷小杉さん:そうですね。太陽光発電に興味を持っていても、初期投資で導入を躊躇(ちゅうちょ)している人が多いようです(図3)。

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第124回簡易アンケート「太陽光発電や省エネ設備の普及推進に係る意識調査」結果(埼玉県)より
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 そこで注目されているのが、太陽光発電のリースサービスです。初期費用を掛けることなく設置ができる点は、リースの大きな利点です。売電利益が得られる上、契約期間中は何度でも無料修理を行うメンテナンス費用も保証の範囲内になっています。リース終了後は設備が譲渡されるので長期的に見れば有利なサービスになります。契約内容にもよりますが10年間が一般的です。途中で解約すると違約金が発生することもあります。
 電気代の節約にはさまざまな方法がありますが、ご家庭の状況や人数、5年後10年後の家族の形まで推測し、賢く備えて節約しましょう。

▶編集部:今日はありがとうございました。

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フェリーズ・コンサル(株)代表取締役 小杉康寛さん

公開日2023/04/27

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