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花と緑に囲まれて土に還る主流になってきた新しいお墓のカタチ

花と緑に囲まれて土に還る主流になってきた新しいお墓のカタチ

跡継ぎがいなくても、寺院や霊園がお墓の管理をしてくれる点が魅力のひとつという「樹木葬」。

「第13回お墓の消費者全国実態調査2022年(鎌倉新書 調査)」によれば、この数年の間で、購入するお墓の主流が一般墓から樹木葬に移ったとか。今後ますます注目を集めそうな新しいお墓のカタチ。

今回は、小田原駅からほど近い閑静な城山地区の願修寺内に開園した「小田原樹木葬てらす」の岩山住職に話を聞きました。

人々の多様性の中で求められる新しいお墓
時代に合った弔いの形とは

『「小田原樹木葬てらす」の特徴を教えてください。』

当園は小田原駅から徒歩5分。新幹線を含め5路線利用できる好アクセスの樹木葬庭園です。

歴史ある城山地区の高台にあり、本堂からは相模湾が見えます。サクラ、バラ、ビオラ、コニファー、ハーブなど、四季折々の花と樹木が来園者の心を癒してくれる霊園です。

墓所には、一霊から四霊まで入れる「大希(たいき)」や、二霊まで入れる「双葉(ふたば)」、ハーブの中で眠る「フレグランス」、芝生の下で眠る「凛花(りんか)」のほか、永代供養墓「日向(ひなた)」があります。

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臨済宗 大徳寺派 願修寺について
創建から600年以上の歴史を持つ北条家ゆかりの寺院。真言宗の寺院として建立、応永14年(1407年)に禅宗に改宗されました。現在は本堂の建て替えを実施中。

お寺を守るのは、ドイツ人を父に持つ岩山レオ知実住職。小田原城天守閣での座禅や、企業研修に座禅を採り入れるプログラムを提案するなど、新しい試みを展開中です。

写真は岩山住職が実施する坐禅プログラムの風景
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樹木葬への思い 臨済宗 願修寺 岩山 レオ 知実 住職
花とみどりに囲まれた境内で故人と語らうひと時を

願修寺境内に開園した樹木葬は、高台にあるため見晴らしも良く、春には桜が花を咲かせます。故人を思い続ける気持ちは、宗教にとらわれない人間の本能です。四季折々の樹木や花に囲まれた境内で、故人と語らう気持ちで、のんびり豊かな時間を過ごしていただけばと思います。

また、人生の長い期間一緒に過ごすペットも家族の一員。人間と動物、「命」に順位をつけることはできません。当園はすべての区画で愛するペットと一緒に眠ることが可能です。

元気なうちに、遠方の親御さんのために
墓選びのきっかけはさまざま

当園は、家族に負担を残さない供養の形が大きな特徴の一つ。例えば、ご夫婦で二霊墓に申し込まれた場合、お二人目の命日から管理費が不要になり、13年後に永代供養墓に合祀。合祀後は永代にわたって供養を続けていきます。また、すべての区画でペットとの共葬が可能です。

散歩がてら手ぶらでお参りができ、お墓の手入れも不要。いつもきれいに保たれた樹木葬として、すでにたくさんのお問い合わせをいただいています。

『見学に訪れるのは、どんな人ですか』

「元気なうちに納得した墓選びをしたい」「子どもたちに負担をかけたくない」と考えるご夫婦が多いですね。安心して豊かな老後を送るために、自分で判断できるうちに、という思いで来園されています。遠方の親御さんの〝もしものとき〟のために、と見学に来られる人もいます。

『岩山住職の今後の想いを教えてください』

説く教えは禅宗でも、宗教は不問。おひとりでも、もちろんペットとの共葬も。極楽浄土への入り口は誰にでも開かれています。多様性を受け入れるお墓にしていきたいですね。

【小田原樹木葬てらす 概要】■経営主体/臨済宗大徳寺派 願修寺 ■所在地/神奈川県小田原市城山3-1-29

問い合わせ先Contact

公開日2023/03/26

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