Beautyコラム:第8回 ホクロ・シミ・イボの見分け方
野﨑ドクターのビューティーコラム第8回 見て見ぬふりはご用心! そのホクロ、もしかして悪性かも!?
皮膚科専門医、野﨑Dr.によるビューティーコラム。今回は気になる「ホクロ・シミ・イボの見分け方」について、出現のメカニズムや放っておくと怖いケースなど、詳しく解説してくれます。
Q:年を取るごとにホクロやイボが増えている気がします。考えられる原因は?
Answer:加齢や紫外線など、さまざまな要因でホクロやシミ、イボができることがあります。注意が必要なのは“ホクロのがん”と呼ばれる悪性のものや、ウイルス性のイボなどです。進行・転移する場合もあるので、気になる症状があれば専門医にご相談ください。
ホクロ・シミ・イボの見分け方
皮膚腫瘍の一種であるホクロ・シミ・イボ、それぞれ出現するメカニズムは異なります。
「ホクロ」は、「母斑(ぼはん)細胞」が増殖して出現します。生まれつきのものもありますが、年齢を重ねると徐々に数が増えていきます。「シミ」は、第1回Beautyコラムでもご紹介しましたが、メラノサイトで作られたメラニン色素が皮膚に沈着するのが主な原因です。中でも「老人性色素斑」や「肝斑」は、紫外線が大きく影響します。また「イボ」の原因は、ウイルス感染または加齢の2つで大きく分類でき、治療法もそれぞれ異なります。
悪性のホクロ“メラノーマ”に注意
一般的にホクロは良性ですが、メラノサイトが“がん化”する悪性の「メラノーマ」の可能性もゼロではありません。その特徴は、①シミの境界線がぼんやりしている。②左右非対称な形状である。③色ムラがある。④直径6mm以上の大きさ⑤隆起している。この5つが挙げられます。
皮膚科や美容皮膚科などでは「ダーモスコピー」という拡大鏡を使って、診断していきます。
早期治療が大切なウイルス性のイボとは
ウイルス性のイボは、ヒトパピローマウイルスの感染により起こり、人から人への接触感染やほかの部位に広がる可能性もあるため早めの治療が必要です。加齢によるイボは、脂漏性(しろうせい)角化症と呼ばれるもので、老人性色素斑(シミ)の腫瘍細胞が増えてくるとイボに発展していきます。放置していても問題はありませんが、見た目が褐色~黒色で多少盛り上がりもあるため、洋服の着脱時に引っ掛けて痛みを感じたり、意図せずひっかいてしまい出血してしまうなど、炎症や感染のリスクも高まります。
悪性のホクロ(メラノーマ)やウイルス性のイボは、治療が必要な状態でも、痛みがない場合が多いため、放置してしまうケースがあります。早期発見・早期治療が大切なので、違和感があれば専門医の診断を受けましょう。
※次回は、ホクロ・イボの具体的な治療方法について紹介します。
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公開日2024/01/17